今回紹介するのは中標津空港の旧滑走路。
旧滑走路は公園の一部となっており、気軽に訪問できます。
1.中標津空港について
中標津空港は北海道の東、中標津にある空港で、根室・知床への玄関口となっています。
発着はすべてANA便で、1日1便の羽田線、1日3便の千歳便が発着しています。
2.中標津空港の旧滑走路
現在の中標津空港の滑走路はRWY08/26方向に1本の滑走路があるのみですが、
航空写真を見てみると不思議なものが見えてきます。
(国土地理院 2005年の空中写真より)
滑走路の南西から中心にかけて、なにやら怪しい構造物が見えます。
拡大してみましょう。
拡大すると、アスファルトには「×」の文字が書かれています。
この「×」じは使用されなくなった滑走路に書かれるものですから、旧滑走路のようです。その証拠に1985年の航空写真を見てみると...
(国土地理院 1985年の航空写真より)
滑走路端には向きを表す「05、23」の文字や、終端に書かれた「|||」の文字があります。やはり中標津空港には旧滑走路があったようです。
実際に現地に行ってみましょう。
3.旧滑走路を訪ねる
旧滑走路は公園の一部となり、空港の敷地から外れた南側部分は自由に立ち入れるようになっています。車を止めて少し歩くと、不自然に広いアスファルトがあります。
ここが旧滑走路です。
残念ながら表記類は全て剥がされてしまい、空港施設だった頃の名残を探すのは難しいです。
現在はイベント広場となっており、「じゃがいも伯爵まつり」など、各種催し物が開かれているようです。
滑走路脇には展望台(本来は滑走路の隣に植えられているジャガイモ畑を見るためのもの)があり、滑走路全体を見渡すことができます。
やはり広いですね。
滑走路の端、西側にはターニングパッドらしきものがありましたが、古い航空写真だとターニングパッドがあったのは滑走路の東側。
この敷地はなんなのでしょうか。(詳しい人がいたら教えてください)
滑走路を生かした公園らしく、駐車場の近くには飛行機の形をしたベンチがありました。
こういった飛行機に関連した施設を設置してくれているのはいいですね。
そして公園にはもう一つ、サービスステーションといわれる施設があります。
こちらも管制塔の形をしており、空港の雰囲気を出していました。
4.おまけ~中標津郷土館~
中標津市街地にある郷土館には、中標津空港に関する展示があります。
新滑走路の供用と同時に達成したジェット機の乗り入れを祝う記事も展示されており、見ごたえがあります。
5.まとめ
中標津空港の旧滑走路は公園の中にあり、手軽に立ち入れ楽しめる場所となっていました。
飛行機の大型化、ジェット化に伴い滑走路を移転した空港はいくつかありますが、中標津空港ほど気軽に旧滑走路に入れる場所はないのではないでしょうか。
道東を訪れる機会があれば、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
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