今回紹介するのは苫小牧市科学センター。
北海道では数少ない航空・宇宙をメインテーマにした施設です。
航空に関する科学的なことはもちろんのこと、実物を使った展示が充実しており、子供だけでなく大人も楽しめる施設となっています。
1.苫小牧市科学センターとは
苫小牧市科学センターは北海道の工業都市、苫小牧市にある科学館です。
普通の科学館らしいプラネタリウムや鏡を使った展示があり、家族連れにはピッタリの場所になっています。
この科学館の特色はなんといっても航空・宇宙に関する展示が充実していること。
そこで今回は、この苫小牧市科学センターの展示を航空・宇宙に関するものに絞って取り上げていきたいと思います。
2.訪問記
建物の中に入ってまず目にするのはグライダー。
グライダーとはエンジンのついていない飛行機のことで、上空まで別の飛行機に引き上げてもらい、上空からは自分の操縦で地上まで帰ってくるというものです。
このグライダーは日本大学で使用されていたもので、平成12年に苫小牧市科学センターに寄贈されたものだそうです。
グライダーの隣りにあるのは防災救急ヘリコプターはまなす。
北海道警察で使用されていた機材になります。
奥尻地震や豊浜トンネル崩落事故など、北海道で起きた災害や事故で使用されていたそうです。
ヘリコプターの隣には、飛行機には欠かせない計器類の展示がありました。
航空の安全はこのような機器によって支えられていると言っても過言ではありません。
科学館には不可欠な「飛行機にはたらく力」のコーナーもあります。
「飛行機はなぜ飛ぶのか」に対する問いは高校でもやらない難しい内容ですが、その内容をできるだけ簡単に解説している展示です。
エアバスA300のタイヤも展示されています。
こうやって見ると、飛行機のタイヤってだいぶ大きいですね。
解説板には「国内では1980年にJASに導入され、現在でも国内各地で活躍」と書いてあります。A300が国内の空から引退したのが10年前なので、この解説板も更新してほしいところですね...
この施設で個人的に一番見たかったのがこの展示。航空機の座席です。
解説板には「国際線ビジネスクラスシート 日本航空寄贈」としか書かれていません。
2022年現在から見ると「これでビジネスクラス?」と思ってしまいすが、本当にこれが
国際線のビジネスクラスで使用されていたようです。
この座席はどの機材に搭載されていたのか調べたところ、下記のページにたどり着きました。どうやら747に搭載されていたようですね。
ビジネスクラスの料金を払っている乗客が、エコノミーより少し良い座席で数時間耐えるのは今からでは想像できませんが、今から20年前はそれが当たり前だったのでしょうね。
時の流れの速さを実感します。
座席にはリクライニングするためのボタンのほか、2穴のイヤホンジャックがあります。このタイプのイヤホンジャックもみかけなくなりましたね。
後半では苫小牧市科学センターの目玉、ミールの模様をお伝えします。
続きはこちら
前回の博物館めぐりはこちら