前回に続き、L1011の保存機を紹介していきます。
第1弾の記事はこちら
2.保存機
2.5.ベナン Air de Jeux plage Erévan JA8522
ベナンのビーチを散歩してたら、古い飛行機(L-1011)が残置されてて、約200円で中に入れた
— 基本一人旅 (@crazy_traveler1) 2019年8月6日
どうやらANAが昔使ってた機材の模様
スタッフ曰く「退役前はシェラレオネ、その前はカンボジアで使ってた機材」
それ以前を知らなかったので、日本語テプラを見せて「絶対日本で使ってた!」と伝えておいた😁 pic.twitter.com/XVUyfpGhpL
ANAで活躍していた機材が、なんとアフリカにあります。
この機体は1978年にJA8522として登録、国内幹線や中距離国際線で用いられました。
その後1996年にアメリカの航空会社、リッチインターナショナル航空に移籍。
2001年にカンプチア航空でXU-100として活躍したあと、2004年にシエラレオネの航空会社Air Rumで引退しているようです。
機内にはANA時代の座席がそのまま置かれていたり、トイレのドアにある「鍵をおかけください」の表記が残っており、日本時代の面影があちらこちらで見られるようです。
ベナンに行くのは大変ですが、自分の目で見たいと思わせる機体です。
実際に行った人のレポート
https://liveandletsfly.com/l-1011-cotonou-benin/
この場所の地図
2.6 ヨルダン アカバ海底 CS-TMP
Imagens do Lockheed Tristar CS-TEG da TAP que jaz a 20 metros de profundidade no Golfo de Aqaba para servir de recife artificial e atração para mergulhadores. Quando foi afundado o avião tinha ainda a matrícula portuguesa da desaparecida LUZAIR (CS-TMP), seu último proprietário pic.twitter.com/Y9VpHlaEY7
— José Correia Guedes (@cpt340) August 8, 2022
こちらは世界的にも珍しい、海にある機体です。
元々この機体はアリア=ロイヤル・ヨルダン航空(現ロイヤル・ヨルダン航空)で活躍していた機体で、その後はTAPポルトガル航空、エア・インディア、などで飛行した後、2000年代前半にルズエアーで引退しています。
この機体は解体されることなくなんと海底に沈められ、人工岩礁として利用されています。
機内にはギャレーや座席がそのまま置かれており、不思議な雰囲気となっています。
CS-TMPに潜水した方の動画はこちら
2.7 タイ Niagara N garden N722DA
今日行ったカフェはナコンパトムにある『Niagara N garden』というカフェ!飛行機の機体を改装してカフェにしてるんだけど、他にも飛行機や船、ナイアガラな滝?もあってすごい量の水を流し続けてるの!金かかってるな〜と思った!メニューもドリンクやケーキだいたい100-150bくらいで手頃 pic.twitter.com/qYfA0bHW8X
— アオヤマ@バンコクウォーク (@aoyama55555) 2021年10月23日
こちらも2.1で紹介した機体と同じく、デルタ航空→タイスカイアライン(HS-AXA)で活躍した機体となっています。ネットで画像検索をかけるとバラバラになった画像も出てくるのですが、その後再度組み立て→現在の場所に移設、カフェとして利用という流れになっているようです。
内部は構体むきだしの無骨な様子になっていますが、垂直尾翼の下がテラスになっていたり、翼に乗れたりと、普段なかなか入れない場所にも手軽に入ることができます。
この場所の地図
2.8 タイ Chic Chic Market N388LS
ラオスとの国境の街、ノーンカイにもL1011が保存されています。
この機材はロイヤルヨルダン航空に導入されたあと、ガルーダインドネシア航空等を渡り歩き、最終的にはチャーター機で有名なラスベガサンズの所有となっていました。
2018年の水害によってドムンアン空港に留め置かれていたこの機材は航行不能となり、どういうわけかノーンカイの市場にやってきたようです。
隣にはタイ航空で活躍していた747も保存されており、航空ファンならぜひとも行きたい施設になっています。
この場所の地図
実際に行ってみた人のブログ記事
こちらの模様は当ブログでも取り上げているので、下記ページもご覧ください
2.9 UAE 首長国連邦国立自動車博物館 G-BBAF→TT-DWE
TriStar 1093: Delivery 1974 to first operator British Airways reg. G-BBAF next operators Caledonian Airways, Aer Lingus, Ducor World Airways reg. 3C-QRL, International Air Svcs (Liberia) reg. A8-AAB, Reem Air and AMW Tchad reg. TT-DWE pic.twitter.com/RcOuXU6zOx
— 𝔽𝕝𝕒𝕣𝕜𝕖𝕪 (@flarkey) November 30, 2020
砂漠のど真ん中にL1011が保存されています。
この機体はブリティッシュエアウェイズが1974年にG-BBAFとして運用を開始したあと、ブリティッシュ・カレドニアン航空を経て最後はGeorgian Cargo Airlinesで運用された機体です。
現在はUAEの首長国連邦国立自動車博物館(Emirates National Auto Museum)裏で保存されていますが、公開されている訳ではないようです。
この場所を訪れた方の映像はこちら
L1011 TriStar TT-DWE at Emirates National Auto Museum ii - YouTube
3.番外編~現在唯一稼働しているL-1011~
Orbital ATK社所有のL-1011トライスター(N140SC)を撮りに行ってきました。果たして飛んでる姿は見れるのかと心配してましたが、ようやく…
— らいあん@失業中 (@ryanan_j79) 2016年12月17日
寒すぎてヤバすぎて、体の震えが止まりませんでしたw pic.twitter.com/kDrEkL8bUs
2023年現在、世界中の空からほとんど消えてしまったL-1011ですが、1機だけ現役なものがあります。
それがN140SC、 ノースロップ・グラマンで使用されている機体です。
この機体は衛星を宇宙へ持っていくための空中発射台として利用されています。
L-1011「スターゲイザー」、NASAの電離層探査衛星打ち上げ成功 | FlyTeam ニュース
機会があれば飛行しているL-1011をみてみたいものですね。
4.まとめ
世界中にあるL-1011の保存機をまとめてみました。
バンコクのような行きやすい場所からアフリカの果てまで、様々なところに保存されていますね。
個人的にL-1011のフォルムは大好きなので、いつかこれらの保存機を訪れる旅をしてみたいです。
747保存機まとめはこちら